やり場のない怒り - まぁ結局は自分次第なんですけどね

 「あなたは BCC です」と、本日、病院で告知を受けました。BCC とは言ってもメールソフトのあの BCC ではない。「 Basaloid Cell Carcinoma 」のことで、日本語だと「基底細胞癌」と呼ぶそうです。
 
 3 年ほど前に右眉の上にホクロができ、当時はまったく気にしていなかったのですが、1 年ほどで 1 mm ほどの大きさに成長。その後、1 年ごとに 1 mm ずつ大きくなって、昨年末に 3 mm にまで成長したときには、「さすがにこれはおかしい」と思い、母親が通院している皮膚科で十日前ほどに診察を受けてみました。医者いわく、「このホクロは癌の疑いが濃いのですぐに切除しましょう」とのこと。癌かどうかもわからないのに手術? と思いましたが、BCC のような皮膚癌は切除後に検査して判断するのが一般的なのだそうですよ。
 
 で、次の日に切除の手術を受け、1 週間待って今日、抜糸および検査結果を聞きに通院したところ、冒頭の告知を受けたというわけです。
 
 覚悟はしていたので驚きはしなかったのですが、そのとき考えていたのは、「はぁ……、またお金と時間を浪費することになるなぁ……」でした。何を呑気なと突っ込まれそうですが、数年前に母親が皮膚癌の中でもっとも悪性である「メラノーマ」の診断を受けて手術、現在は回復しているので、皮膚癌は早期対処さえできれば安心と私は思っているわけです。実際に、BCC は皮膚癌の中でもっとも発生頻度が高く、他の部位への転移は稀で、癌ではなく良性腫瘍であると考える医者もいるそうです。ただ、稀にだけれど、進行が止まらない極端な悪性の BCC も報告されているそうで、医者によっては悪性毛芽細胞腫と呼ぶ方もいるようです。私を診察してくれた医者からは、「癌の転移は心配ないが、同じ場所に再発すると非常に芳しくないので定期的に検査するように」と忠告されました。
 
 癌の告知自体は前述したようにショックではなかったのですが、実は私、いま、かなり落ち込んでいます。いや、落ち込むを通り越して無性に腹が立っています。
 
 このブログを昨年の 7 月から更新していなかったのは、プライベートで立て続けにショッキングな事件があったからで、正直言って「ブログなんて書いてる場合じゃねぇ!」と、日々の雑事に追われていたのですが、駄目押しのような癌の告知を受け、なんでこうも悪いことばかり降りかかってくるのだと、ガキのような青臭い感情に振り回されています。
 
 2 年前の秋に西伊豆に越してきてからというもの、毎月誰かしら親戚縁者(老若男女含む)の訃報を聞かされていれば、誰もが気が滅入ることと思いますが、昨年の 7 月末、Photoshop の書籍を上梓した直後に体調を崩し、20kg 近く痩せて疲れやすくなり、一度だけですが飲酒の直後に卒倒して気を失ってしまいました。その後、何度も風邪をひいて寝込むようになっていた 10 月の末、幼少からの無二の親友が自ら命を絶ってしまいました。親友を自殺で失ったのは、これで二度目です。(親友とのことは、いつか書けるようになったらエントリーするつもりです) 親友の葬式を済ませた後、体調不良を気にして通院してみると、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が 12% (正常値は 5.8% 以下)という重度な糖尿病と診断されてしまいました。それでも、新薬と食事療法のおかげで、今では HbA1c も正常値に戻りましたがね……。極めつけは「癌の告知」ですよ………。しかも告知を受けた直後に医者が、「前回の手術では腫瘍が摘出しきれていないかもしれないので、今日もう一度切りましょう」だと。私は国保なので、三割負担なんすよ。前回も 4 万円弱の出費がかかったのに、さらに同金額を払えというのかっ! トホホ………。
 
 
 生来、私は母親譲りの極めて楽天的な性格でして、この 49 年のあいだ、自暴自棄になったことは一度もありませ………、いや、あるか、初めての女性にふられたときに一度あるな………って、そんなことはどうでもいいんですが、その能天気な私でも、今回はさすがにマイッタ……、まいりました。「はいはい、わかった、わかりましたよ。そんなに俺を落ち込ませたいなら、とことんやりゃあいいじゃないっすか。命でもなんでもくれてやらぁ」ってな感じで、存在すら信じてもいない神だの悪魔だのに対して今日は悪態をついてやりました。こんな風だと、もとより小さい私の器がさらに矮小になるってなもんで、病院からの帰りに寄った回転寿司屋の、車の出入りの激しい駐車場で遊んでいた 5 歳程度の少年たちに、「ごらぁ! ガキども! 駐車場で遊ぶなっ!」と怒鳴りつける始末。しかもサングラスをかけて。もっとも、悪ガキを叱りつけるのはいつものことなんですが、普段なら怒鳴るまではしない。低い地声をさらに低くして窘める程度です。(ん?怒鳴るより性質は悪いかも)
 
 あ~、麻酔が抜けてきたせいか頭が痛い! 抜糸したばかりの場所をさらに大きく切除したせいか前回よりも痛いッ! くそッ! 腹が立つ。
 
 頭痛に堪えながら考えたけど、この怒り、どこにもぶつける場所がない。でもどこかにぶつけたい! あーわかってますよ。こんな状況に陥ったことを誰のせいにもできないなんてことは。病気になったのは自分の不摂生が原因だし、友人が死んだのだって友人自身の弱さからで、社会がどうのなんて一切関係ないってことも。この状況から抜け出す方法は、結局は自分次第なんだってこともねッ! しかし今は前向きになれない。なりたくもない。くそッ! くそッ! 負けるもんかッ!

 
 

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