人に人を紹介するということ

 俺は、人を人に、企業を起業に紹介する際に、金銭を発生させることが好きじゃない。また、紹介後もひきつづきバックマージンをもらうやり方も嫌いだ。もちろん紹介ビジネスをしている人や企業自体を否定するつもりはないが、個人的にそういうビジネスをすることは今後もないし、そうした紹介ビジネス企業のコンサルをすることもないだろう。
 
 これはあくまでも俺自身の価値観だが、人を人に、または企業に、企業を人に、または企業に紹介することは無償ですべきだと思っている。結論を言うと、その方が紹介した俺も、紹介された人や企業も、永くいい付き合いができると思っているからだ。

 
 なぜ紹介に金銭を受け取らないのかというと、金銭を受け取った時点で俺にプロとしての「責任」が生じるからだ。もちろん、人としての責任は持ちたいと思うが、職業的な責任はその道のプロじゃないので持ちたくない、というか持てない。
 
 ところが、紹介のたびに対価を求める人の中には、紹介後の責任は果たさない、というか、果たさなくて当然だと思っている人がいる。そして、そういう人は、紹介後の継続的なバックマージンに対しても、責任感を持たない。
 
 俺のプロフェッショナルという言葉の定義は、「仕事に対して対価をもらう人のこと」だと思っている。そして対価をもらう以上は、その仕事自体に、またその仕事の結果に対しても責任を持たなければプロとは呼べないと思っている。こうした定義だから、どんなにいい仕事をしても対価をもらわない人はアマチュアだし、アマチュアは仕事に責任を持つ必要はない。(アマチュアでもやったことに責任感を持つ奇特な人がいるのは凄いことだと思う)
 
 こんな考え方をしているので、紹介ビジネスをしている人や企業には、紹介時、もしくは紹介後の金銭の授受には、責任も加えて欲しいと思う。また、紹介ビジネスをしているわけでもないのに紹介に対価を求める人や企業には、その金銭と等価といえる責任が持てないなら、対価は求めるのはおよしなさいと言いたい。紹介したことへの対価は、今後の付き合いの中で必ず金銭以外で発生するから、それまで待ちなさいと伝えたい。
 
 昔ビジネスをしていたことがある香港の華僑が、まだ若かった俺に教えてくれたことは今でも忘れない。
 
 「まずは相手を儲けさすことが重要。相手が充分に儲かったら、多くの相手は必ず俺を儲けさせてくれる。恩を忘れるような相手は忘れ去ることだ」
 
 それでいいんだと思う。